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川崎 了; 中村 仁一
Low and Intermediate Level Radioactive Waste Management,Vol. 1, p.619 - 629, 1993/00
LWR使用済燃料を酸化性雰囲気で乾式貯蔵をする場合に許容される燃料貯蔵温度を求めるために、ジルカロイ被覆管、UOペレット、未使用及び使用済燃料棒の空気中及び空気-アルゴン混合ガス中での酸化試験を行った。ジルカロイは空気中でも、Ar混合による酸素分圧が低くなっても殆んど酸化挙動に差はないが、UO及び燃料棒では、酸素分圧の低下と共にUOが生成しにくくなり、これによって燃料棒の変形及び破損が起こりにくくなる。これらの実験結果から、健全燃料の許容貯蔵温度は約330Cと推定された。損傷燃料の空気中貯蔵許容温度は約160Cと推定され、酸素分圧の低い雰囲気での許容温度はこれよりかなり高くなると思れる。
藤木 和男; 中村 寿
Proc. of the 1993 Int. Conf. on Nuclear Waste Management and Environmental Remediation,Vol. 3, p.321 - 327, 1993/00
原子炉廃止措置で発生する低レベル固体廃棄物の再利用について、処理システムに関する調査・検討と、金属再利用で重要な溶融処理工程に於ける放射性物質の移行挙動データを得るための基礎的な溶融造塊試験を行っている。再利用システムの検討では、次世紀に予想される大型発電炉解体による金属廃棄物の中、放射能レベルが0.37Bq/g~37Bq/gの廃棄物約32,000t/年を処理して原子力施設内で再利用する場合を想定し、それに必要な処理施設と安全性、経済性を評価した。再利用のための処理費用は平均21ないし25万円(トン当り)と評価され、この値は浅地中ピット内処分の約1/5以下であり、再利用の経済的利点が確認された。また溶融造塊試験では、実際のJPDR解体廃棄物およびRIトレーサによる試験を行い、鋼塊内の残留放射能分布の均一性を確認し、またスラグ・排気系への放射能移行の基本的挙動を把握した。
柳原 敏; 伊東 慎一; 白石 邦生
Proc. of the 1993 Int. Conf. on Nuclear Waste Management and Environmental Remediation,Vol. 3, p.423 - 431, 1993/00
JPDR解体プロジェクトでは、放射化または放射能汚染した機器・構造物を細断して全て容器に収納した上で保管するという特徴ある方針の下で作業が進められている。また、解体作業からは、作業別に、人工数、廃棄物量、作業者線量当量などのデータを体系的に収集し、解体データベースを構築している。そこで、本解体プロジェクトの特性を明らかにすることを目的に、システムエンジニアリングの一つとして、解体作業とともに廃棄物管理に関する分析を実施した。この結果、種類別の容器使用量とその収納効率、所要人工数と付随廃棄物(作業員の手袋、靴カバー、ビニールシート等)量との関係などが明らかになった。これらの分析結果は、将来の大型発電炉のデコミッショニング計画作成やプロジェクト管理に有効に役立つものである。
石山 祐二*; 山路 順一*; 水嶋 豊史*; 三森 武男; 宮島 和俊
Technology and Programs for Radioactive Waste Management and Environmental Restoration,Vol. 2, p.917 - 921, 1993/00
原研再処理特別研究棟では、湿式再処理試験において発生したTRU核種を含むプロセス廃液を凝集沈殿処理した際に生成した、流動性を有するTRUスラッジを保管管理可能な安定固化体にするためのTRUスラッジ固化装置を設置した。処理方法は、マイクロ波加熱によるインキャンメルト方式で、レトルト内でTRUスラッジにガラス形成剤を添加し蒸発・乾固する工程を繰返し行い積層状態とし、最終工程で完全に溶融し、均質な固化体とするものである。本装置は、TRUスラッジを5l/hで蒸発処理する能力を有している。また、本装置主要部はグローブボックス内に収納されているため、固化体組成としては、安全の観点等より、低融点でかつ一定の強度を有するホウ酸亜鉛系ガラス組成を選定した。本報告では、ガラス固化装置の特徴及び模擬廃液によるコールド試験結果について報告する。
五十嵐 寛; 菖蒲 康夫; 大内 仁
'93 Int. High-Level Radioactive Waste Management Co, ,
ガラス溶融炉内の溶融ガラスの熱流動現象を物理モデルおよび数学モデルによって評価した。物理モデルはTVF溶融炉の1/3スケールの透明プラスチック製で、模擬流体として7.5%LiClを含有するグリセリンを使用したものである。数学モデルは電荷、質量、運動量およびエネルギーの保持則に対する4つの微分方程式からなり、有限差分法により解いた。解析では物理モデルを対象とし、実験結果と解析結果との比較を行った。物理モデルの流動では対称な6つの循環流が認められ、冷却された主電極の前面では下降流、中央部では上昇流となっていた。数学モデルで得られた流動状況はこれらに良く対応した。また代表点における流速はほぼ一致した。温度分布についても両者の間で一致した。以上の両モデル間の比較検討により数学モデルの検証を行った。
内田 雅大; T.W.Doc*; W.S.Dersho*
'93 Int. High-Level Radioactive Waste Management Co, ,
亀裂ネットワークモデルFracMan/MAFICを用いて、釜石鉱山KD-90坑道への湧水量のシミュレーションを行った。KD-90坑道を中心とする一辺200mの立方体領域をモデル化した。境界条件は、KD-90坑道の上方30mに地下水位面が存在することが予想され、静水圧分布をすることから、全水頭Hを、標高Zに対して、H=580-Z(m)で表した。亀裂中心位置モデルは、KD-90坑道の側壁の亀裂パターンを解析し、BARTモデルを使用した。亀裂半径は、KD-90坑道の亀裂トレースマップを解析し、対数正規分布モデルで、平均亀裂半径7m、標準偏差10mとした。亀裂方向のモデルは、測定されたデータから亀裂方向を直接サンプリング可能なBootstrap法を使用した。亀裂の透水量係数は、KD-90坑道周辺のボーリング孔で実施された透水試験結果を解析した結果、対数正規分布モデルで、平均透水量係数4.051